下流不倫(1)
確かSPAだったろうか?数年前にそんな題名の記事が出た。
今でこそ復興経済や東京オリンピック等でやや景気が持ち直している感があるが、当時は正にそんなことが行われていてもおかしくはないと思われた。
要するにデート代をケチって不倫をするということである。
あくまで自らの感覚に過ぎないが、そうまでして不倫をしたいのかな?ということである。
出会い系サイトを始めた頃、サイメだけのやり取りをしていた女性がいた。
彼女は不倫の真っ最中であったが、当にこの下流不倫を嘆いていたのである。
40代半ばのカップルであった。
女性の職業は市の教職員。そしてお相手もまた同じ職業であった。
二人は土日出勤と家に偽って密会をしていた。
教職員が父兄と、なんていうケースも含めて不倫の話は聞かないではないが、他の教職員の女性も言っていたが「不倫がバレたらクビになる」可能性もあるという。市の教職員だからか?聖職というイメージを壊すからなのか?
密会は早朝に始まり、5000円以内で夕方までサービスタイムが過ごせるホテルに滞在する。
セックスするだけでなく、お風呂、カラオケ、ビデオなどに興じ、ホテル代を割勘にして帰るという。
「どう思いますか?」
正直なところ「楽しいのかな?」と思った。
私の住む地は雪国である。だから週末吹雪くことが続くと「ホテルにしようか」ということが続くこともある。
しかし、それが雪のない季節ならば少しバリエーションあってしかるべきと思うのである。
密会という点からすれば私も同じであり、そこは工夫しているところでもある。
「割勘というのがひっかかるけど、ホテルデートというのは立場上仕方ないかな?」
敢えて傷つけないようにそう答えた。
割勘というのも仕方ないらしい。
相手の年収はわかっているし、何よりお小遣いも知らされている。
寧ろ女性の方が自由になるお金の方が多いくらいだという。
つづく