なぜ手短に済ませようとするのかがわからない
私の勤務する会社の関西の支社で人事処分が出ていた。
私も知っている人であったが事故の内容は経費の流用費消であった。
もともと真面目な人でもあるから不思議に思っていたのであるが、どうやら社内不倫の末にやってしまったらしいのである。
今回の場合もそうなのであるが、こうした場合は往々にして社内のリークなのである。
勿論金額の高ではないが「やっちまった」金額は大したことないらしい。交際費の一部は社内懇親に使うことも許されているが、その範囲内の金額であったようだ。
要するに「あの女(部下)だけに使って」というやっかみなのである。しかし、やっかみが生じるまでには相当な依怙贔屓のようなものが周りに見えていたということなんだろうね。
今回、こうなる伏線として不倫相手の旦那が会社に相談に来ているというのもあるらしい。証拠写真を持って。
探偵を雇ったわけではないようだから仕組まれているよね。くわばら、くわばら。
しかし、その場合でも会社としては「お引き取りください」なんだろうね。だってお互いに配偶者への権利侵害をしているわけだから。「プライベートなこと」と表向きはするのだろう。
一方で部下に手を出すなどマネージャーとしての資質を問わないといけない部分もあって、最終的には「会社の金に手をつけた」ことを部下にヒアリングして事実確認して人事処分に向かうのだ。
まぁね、行動に出るか否かが一番問題なんだろうけど、身に覚えがないわけでもない。
部下の一次考課者であるマネージャーにすり寄ってくる部下はいるのは事実。
社内「枕営業」だよね。
勿論、そうした不純なことでなくても一緒に働いていて同じ苦楽を共にすれば純粋に恋心が生まれることもある。それも若き頃に経験がある。
たぶんこの先輩社員に酒の席で私が「どうしちゃったのさ?」と聞いて、不倫の事実をゲロっても気持ちは「純」であったと言うだろうね。
でも本当は違うのさ。
「純」ならば数千円の会社の金に手をつけて居酒屋で飲んだりはしない。きちんと自らの財布を開けるんだろうな。
しかし、なぜ手短なところに行こうとするのかな?
そこがよく理解できないのである。
セックスをしたいなら風俗に行けば良い。それくらいの年収はあるはずだ。むしろその方が彼女やセフレを作るよりも経済的には安上がりだと思う。
「気持ちが欲しい」
それならば社内(今回は部下)じゃなくてもいいのではないか?
仕事と言うのは「カッコいい」場面もあるが、それにも増して「カッコ悪い」場面がある。そこを見せる相手に「気持ちが欲しい」などいい大人が言う話ではないと思う。
そもそも、冒頭に「真面目」と書いたが、この先輩は仕事に「不真面目」だ。
仕事の対価として給料を得ている以上、仕事中は常に演じていないといけないと思う。
そういう意味では彼は三流役者だと思うんだよね。
不倫をしている奴などロクでもない。
当たり前だ。
そして、その一人が自らであることを認識し、こうして公言する。
しかし、仕事人としては極めて真面目なんだな、と今回の一件を見て思った。
加えて、今の彼女さんとセフレさんは「いい女」で「できた女」だ。
そういう環境を作ったからこそ、手短なところに行くことを想像すらできないのかもしれないね。