夫がEDで~その8
私は彼女に聞いた。
「なぜサイトでセックスする相手を探しているの?」
彼女は少し答えにくそうにしていたが、私の目を見つめると話し始めた。
「5年前から夫がEDで夜の営みがなくなったんです。私たち夫婦は子供はいませんが仲の良い夫婦でしたから、ずっと夜の営みも続けていきたいと思って治療をして欲しいと頼みました。でも夫は年齢的なこともあって治療にいかなかったんです」
「だから外に求めたの?」
私は髪を撫で続けながら聞いた。
「違うの。それは仕方ないこととあきらめたわ。セックスがなくても、と思って、夜一緒に寝ることはしたし、夫もしばらくは口や指で愛撫してくれていたからそれで満足していた。でも、それもなくなったの」
「旦那さんは快楽を与えることだけでは不満に思ってしまったのかな?」
「そう思っていた。でも」
「でも?」
「私は運転免許がないから夫の車の中もめったに見ないんだけど、なんとなくトランクを開けてしまったの。そうしたらゴルフ用具の下にバッグがあって。バイアグラと複数の大人のおもちゃが入っていたの」
「外で楽しんでいたってわけ?問い詰めてみなかったの?」
「しなかったわ。目には目を、じゃないけど。私も行動に出るしかないと思ったの」
「裏切られた気分?」
「確かにそれもあるけど、むしろ私はまだ女として見られるのかどうか…って」
私は彼女の口に自らの口を寄せるとねっとりとしたキスをした。
彼女の口からは興奮した吐息だけでなく声までもが漏れていた。そして「離さないで」とばかりに私の首に手を回してきたのであった。
私はそれに応えるかのように彼女を強く抱きしめ、
彼女の口の中で激しく舌を動かしたのであった。
長いディープキスを終えると彼女は言った。
「もう私、がまんできない。車の中からずっと濡れていて…」
「シャワーしてきなよ」
「は、はい」
彼女は素直にバスルームに消えて行った。
すぐにベッドに入っても良かったのであるが、私には業務連絡があった。重要な。
今の雰囲気を考えれば一度シャワーで洗い流したところで同じようにぐっしょりと濡れるであろう。
「一件目のお客さんのところに入るね」
ステディにメールを入れた。
これで一時間半くらいはバスルームに消えて行った女性とのセックスを楽しめる。
つづく