優しく、美しいセックス
私はセックスをする時に思うのは「女性に気持ち良くなって欲しい」ということである。
男性には射精という肉体的な快楽が来る。しかし、それは瞬間的なものであり、呆気ないものでもある。
もし、それを楽しみにしてセックスをするにせよ、それまでの間は女性に思い切り楽しんで欲しいわけである。
接合までの間を前戯というが、男にとってのそれは射精の直前までだと思うことがある。自らが最後に欲望を放つために女性を快楽に導き、その仕草や声を楽しむのである。
勿論、理想に近いセックスはなかなかできないのであるが、今のセフレさんとはほぼ私のシナリオ通りのセックスができていると思う。これが私を満たしてくれているのである。
セフレさんとの間では完全に射精コントロールもできているので、いわゆる前戯や接合で何度か逝ってもらい、その後クールダウンをする、ということを何度か繰り返してから私が果てるようにしている。
もうお付き合いも半年を過ぎたので、たまには立ちバックなどの激しいプレイもするが基本はそうではない。
そういうことは一連のプレイの中のほんの調味料のようなものである。
基本は優しく、美しいセックスを、と思っている。
これはやはり女性はデリケートなものと思っているからなのである。
「Mっ気があるの」
「激しいのが好き」
サイトのプロフィールやメールにそう書かれていたとしても最初は優しく、美しいセックスを追求する。
なぜなら、その女性がたまたまSの男性とお付き合いした時が楽しかっただけで本当はMではない場合もあるし、たまたま激しいプレイをする人との間で快楽を得られただけで本当はそうではないのかもしれないからである。
こう言ったらなんだが、お互いの見てくれは別としてもベッドに入った以上は優しく、美しいものを望んでいるのではないのかな?と思っている。
丁寧に扱われていることがわかれば、女性の脳幹に伝わる。それが女性に快楽をもたらす近道だと思っている。
その女性の肉体的なツボも押さえてしまえば、何も過去に引き摺られることなくとも満足してくれるセックス=私が満足するセックスに至るというものだ。
でもそれをしてから聞くのである。
「物足りなかった?言葉責めでもしようか?」
とか
「もっと激しくした方がいい?」
とか。
同意されたことは一度もない。
「今のままで十分」
と。
でも、たまにプレイの中で、それこそスパイス的に当初の意向を混ぜてあげるのも礼儀だと思ってもいる。
しかし、それは既に出来上がりつつある二人だけのプレイスタイルのほんの一部分でしかなく、勿論それに女性たちが執着することはない。
私が思うのは、ベッドの中でさえ女性が大事に扱われることが少ないのかな?ということなのである。