昔話をする女
過去の栄光というものがある人とない人がいる。
私は後者だと思っていたのであるが、それは恋愛とか異性関係というものに限られるようでそれ以外は十分に青春を謳歌したクチらしい。
そして、あの時代にそんな感じであると異性関係も
遊んでいたと思われてしまうから過去の言動については慎まなくてはいけないところがあることも事実なのである。
今思えば…というところなのであるが、確かに分不相応な振る舞いであったと思うし、当時でさえ「遊んでいる」と思われていた感はあったのであるが決してそんなことはないから悲しい話なのである。
いい歳をしてこんなことをし、同じくらいの時代を過ごした女性と出会うと「過去の栄光」を背負った人と出会うこともある。
今の姿は横に置いておいて過去にたいそうモテた話などされたりする。
なんでそんな話をするのかの真意はわからないのであるが、そうした素養を持ち、世が世なら「貴方は価値高い女と出会えているのよ」とでも言いたいのかな?と思うのである。
もしその時代にタイムスリップすることがあれば、私は確かに相手にもしてもらえないのかもしれないのであるが、今正にお付き合いをしようか…としているわけなのである。
これというのは心理的に優位に立とうとしているのか?そうしたことを話すことによって特別な扱いを受けるとでも思っているのであろうか?
よくわからないのであるが要するにちやほやとされたいのであろう。
「あの頃」と同じようにね。
出会い系サイトというソースも勘違いをさせてしまう原因かな?恐らくであるが「やりたい」男性が「やるまでは」ちやほやするだろうからね。まぁ、若い時もそれに近いのであるが。
過去に良い経験をしているということは間違いなくいいことであろう。しかし、人には「隔世の感」というものはあるはずだ。いつまでもその時の自分は保てないということであると考える。
昔話はいいとしても、不老不死の薬でもない限り、人は見た目劣化していくのである。逆にその分、人としてこなれていかないといけないと思うのだ。
いつまでも美しい貴女を見て、その姿だけで愛されようなんて思ってはいけないのだと思うね。
それに貴女は…そして私も、現に劣化しているのであるからね。