ゆきずりが多いと言った女4
私達はショッピングモールを出て、駐車場に向かった。
車に乗ると開口一番彼女は言ったのであった。
「私は女性として魅力がないのかしら?」
私はそんなことはないよ、とばかりに彼女に口を寄せた。
自然と唇は重なり、その後舌がからまった。
鈍感な私もこれでOKなことがわかったのであった。
「時間大丈夫なのかな?」
わざとそんなことを聞いてみた。
「時間は7時くらいに帰れば大丈夫」
という答えが返ってきたのであった。
私は出会い系初心者であり、それまでの女性経験も数人であったことから次の言葉を出すのにかなりの勇気がいった。
「じゃあ、ホテルでゆっくりする?」
私がこの言葉を言った後の女性の満面の笑みは今も忘れない。
「何もしてくださらない?と思って」
あ、そんな気持ちにさせてしまったのかな?と反省した。
会ってしばらくして「ゆきずりが多い」と女性が言った時点でセックスをしに来ていることは明らか。
そしてそれは私を気にいってくれていたのだろうね。
それに私は気付かなかったわけさ。
私はそこから車を走らせ、思いつくラブホの看板を目指した。
そこはアウトレットモールのある市から隣の市に移るところにあると記憶していた。
そして、その看板はそこにあった。
その大きな交差点は直進か右折する車しか見たことがなかった。
私はそこを左折した。
農道のような舗装もしていない道があった。
しかし、その先には2つ、セックスをするためだけのようなラブホテルがあったのであった。
いや、連れ込みという表現が正しいのかもしれない。
セックスを容認している女性と入るのだ。
あまり考えずに手前のラブホに入っていった。