拭いてあげるかどうか
私が若い時に女性経験が少なかったことはここで何度も書いている。
こういう奴ほど女性とのことを妄想し、悶々とするのであった。
数少ないながらも女性からお付き合いをしようとのお誘いがなかった訳ではないし、あれよあれよといううちに終わってしまった初体験は意外に早かったのであった。
そう、なかなか二人目に行くことができなかったのである。
今思えば「行けば良かった」のである。何かあっても「若気の至り」で済んだはずなのだ。
勇気がなかったのは事実であるが、「愛がなければセックスをしてはならない」という変な生真面目さが「行く」のを邪魔させた。当時の爪の垢を取っておいて、現在の自分に飲ませたいくらいだ。
しかし、実はこれは私だけはなく大抵の男性はそうなのではないかと思うのだ。若い時はそんなものではないかな?と。
そしてこういう人間こそ「準備」だけは怠らないのである。
セックスのhow-to本を何冊読んだであろうか?
実技なきところでいつの間にか「達人」となっていたのである。
中年になり、こういうことをするようになって何人もの女性から驚かれたことがある。
セックスの事後に女性のアソコを拭くという行為である。
「優しいのね」なんて言われるのだ。
私はそれまで数少ない経験ながらも当たり前の行為だと思っていたので、驚かれるのが不思議であった。
だってあのhow-to本には「拭いて当たり前」くらいのことが書いてあったし、他のhow-to本には絵入りで「拭き合う」とまで書いてあったではないか!
勿論、拭いてもらうことを期待してはならない。
だって拭かれる習慣さえないのだから、拭いてあげようとなんて思いもしないだろう。
私は男として「セックスをさせてもらっている」立場にあると思っているし、何より涎や愛液で汚してしまったのは私なのだから拭いてあげないといけないのではないかな?と思うのである。無論、感謝の意も込めてね。
勿論、中には拭かれるのを嫌う女性もいる。恥ずかしいからだろうね。そういう人にはそっとティッシュを取って渡すのである。
拭くという行為を例にとったが、女性たちに聞くと強気な男性、いやむしろデリカシーに欠ける男性が多いらしい。
たとえワンナイトであったとしても嫌がられるようなことはしたくはないよね。
「旅の恥はかき捨て」のようなことはしたくはない。
「一期一会」の精神で良い思い出となって欲しい。
ましてやお付き合いを続けたいのならホスピタリティーを大切にしたい。
当時妄想して読んだhow-to本はそんなことを教えてくれたのかもしれないね。