ゲスな男、ゲスな女(9年間の不倫と今の戯言)

40過ぎに女の味を知ったショーもない男のブログです。言いたいこと言うばかりで参考にもなりゃしないと思います。コメントは承認制にしているので、非公開の場合はその旨書いてください。

ゆきずりが多いと言った女~ラスト

本当にすまないと思った。

でも、言わなきゃならないんだ。

「別れてください」と。

なぜなら私は彼女を抱く前日にその後ステディになる女性とセックスをしていたのであった。

興奮度合がまるで違った。
昨日はそれまでランチやお茶を重ねて旧年中にメールで「次に結ばれよう」と言って、やっと一つになれた日であった。

私は女性からモーションをかけられずとも何度も求め、そして果てた。かなり驚かれるほど夢中にその女性の身体を求め貪った。

女性もその姿に喜んでくれ、逢瀬を繰り返す約束をしてくれた。

だからもともと結果は見えていたのであった。
それなのに前回この日に会ってセックスをするという約束をしていたから、という理由だけで今日彼女を抱いたのであった。

過去、彼女のように自ら積極的に男の身体を求めてくる女性とお付き合いをしたことがなかった。
それは私に驚きを与えた。

それに私ごときの身体と性技で悦んでくれる女性などめったにいないのではないか、と思った。

今ならばたぶん彼女にセフレという関係を提案したかもしれない。彼女が受諾したかはわからないが。それくらい私の中では楽しく衝撃的なベッドであったということなのだ。

しかし、当時はそんな器用さ?はなかった。不倫と言えども一対一の関係しか考えられなかったし、そこには「愛」が介在しないと嫌だったのであった。

彼女とはファーストタッチで肉体関係になってしまった。

正直なところ愛情以前に好意すら抱かぬままにセックスをしてしまった。それについて悔いたが、男とはそういう生き物ということを自らをもって経験した。

私は別れのメールを入れた。
今日で終わりにしたい、ごめんなさい、短い間だったけどありがとう、と。

つい先ほどまでベッドで戯れていた相手からくる内容のメールではなかった。

「なぜ?」
勿論、そうした疑問のメールがきた。

私は他に好きな女性ができたから、などという余計なことは言わなかった。

事実として、彼女には愛情が生まれなかった。それを理由とした。

何度かメールが往き来したが、そこには私を罵倒するような内容は一度としてなかった。そして、別れを容認してくれた。

最後のメールに
「2回目のデートをしてくれたから大丈夫かと思った」
という一文があった。

そう言えば
「ゆきずりが多い」
と言っていたな…

私が思ったほど、別れを重くはとらえていなかったのかもしれないね。

おしまい