セックスが嫌いな女~その10
私は彼女を腕枕しながら話をした。
髪の毛を撫でながら世間話を始めたのである。
身体の反応を見る限り、この女性はセックスが嫌いなわけではない。セックスが怖いだけなのである。
30分も話をしただろうか?冗談なども交えたためにどきどき彼女にも笑顔が生まれたりした。いい傾向にあった。
私はライトなキスをしたり、身体を撫でたりした。その時には努めて柔らかい表情で彼女を見つめるようにしたのであった。
彼女は突然言った。
「もうしてもらえないのでしょうか?」
そしてベッドの端に身体を移すとそこに腰かけ、自ら下着を取ったのであった。
「してもらえませんか?私を女にしてください」
この言葉に私は興奮を覚えた。
「大丈夫なの?」
「はい。今日は覚悟を決めてきたのに…嫌がるような素振りをしてごめんなさい。私から頼んだのに」
「おいで…」
私が自らの横に彼女を導くと彼女は素直にそれに従い、そこに横たわった。
「気持ちいいことがあったら、声を出していいんだよ。恥ずかしいことじゃない。みんなしていることなんだから」
そう言って私は愛撫を再開したのであった。
耳からうなじにかけてリップをした時に「ううっ」と謙虚ながらも小さな声が漏れた。
「くすぐったい?」
「すこし…」
「くすぐったいのは、のちのち性感帯になる可能性がある、というところだよ」
そう言ってリップを首から肩に移し、肩甲骨に沿って舌を這わせた。
「あっあっ」
すこし大きめの声が出たのであった。
「いいよ。感じる?」
「はい。とっても…」
いい傾向にある。
私はいよいよ唇を胸に近づけたが、それらは彼女の両手でガードされていたのであった。
つづく