先生を生業とする女6
飲み会の会話は得意だ。
笑い話から二人の今後の関係に持ち込んでいく。
普通はそうなのであるが、彼女がやたらと積極的であった。
早い時間から今後に言及するかのように
「不倫ってしたことある?」
などと聞いてきた。
8時を過ぎて、まばらに客は入っていたがたぶん丸聞こえなのである。ちょっと恥ずかしい。
私が一度トイレに立つと変化が表れていた。
白いシャツの中には黒いブラを纏っているのは透けていたのであるが、私が戻ると3つ目のボタンが開けられ、ちょっとしたことでブラが直視できるようになっていた。当然、胸の谷間も。
「慣れているな」と思った。
それは出会い系だけでなく、父兄とも…
そんなことが想起された。
1時間半くらいその店で談笑していた。
たぶん私は気に入られている。
「お勘定お願いします」
私は店の方にそう言うと彼女に
「もう一軒行かない?」
と聞いた。
彼女は目を輝かせながら頷いた。
あれ?遅くなれなかったんじゃ(笑)?
勿体ぶった発言だったのは明らかであった。
私は店を出ると確認のために
「ちょっと」
と言ってビルとビルの隙間に彼女を導いて唇を奪った。
私は当時のステディにしていたように軽く唇に触れるようなキスをしたのだが、舌を絡めることを求めたのは彼女の方であった。
長いキスをした。
私は彼女の手を取り、次の店に向かった。
予約などしていない。
ラッキーなことに駅前の居酒屋の個室が空いていた。
入るなり彼女は
「そっちに行ってもいいかな?」
と言って、私の足の上に自らの太腿を乗せてきた。
そのままの体勢でドリンクオーダーした。
かなり恥ずかしかったな。
それからはもう…
つづく