セックスが嫌いな女~その9
真っ暗な中でもかなり目が慣れてきた内腿を愛撫する私の目に飛び込んできたのは暗がりの中でもわかるパンティの中心部にできている色の違い…それは明らかにシミなのであった。
声をあげない…身体の反応もあまり見られない。
しかし、確実にセックスをする態勢にはなっているのである。
私が非常に危惧していたのはセックスが嫌いということなのではない。これはわかっていたことであるし、それを乗り越えたいと思ったのである。
不向きなのではないかな?と思ったのであった。
そもそも、女性としての成熟が、それはもちろん身体としてのことであるが、なされていないのではないだろうか?と思っていたのである。
しかし、どうやらそれはない。
これは私にとって安心に値した。
イケると思ったのはこれで…である。
しかし、その一方でもっとお互いの人間性に触れてからこうなれば良かったのかもしれないとも思ったのである。
なぜなら食事中の彼女は饒舌で社交性もあった。
出会い系サイトのサイメで求められたとは言いながらも私がちょっと焦ったところがあった。
話のフィーリングが合うことには間違いない。
だからきっと何度かデートをしてお互いの親和性を高めればすんなりとセックスに入れたのではないか?と思ったのである。
これはこの女性がステディではなく、そうしようとしているわけでもなく…女性として目覚めさせる私のトライアルでもあった。
しかし、それにはこの女性が女性として目覚めないと意味がない。
つまりは少なくともこの女性が私と触れて嫌な気持ちになってしまったら、まったく無意味な行為になるのだ。
私は彼女の足もすべて愛撫をした。基本リップであったが何人かの女性が感じてくれた膝頭や膝裏、そして足指には舌を使った。
ここまできて思ったのは私の稚拙なテクニック…それは経験からしかこない…フィジカルなそんなことをしても何にも進まないのではないか?ということであった。
私は全身に口を使った上で彼女の横にゴロンと寝ころんだ。
そして、彼女の頭を左手の二の腕に乗せた。
「少し休もうか?」
そう言うと彼女は
「ごめんなさい」
と言った。
「全然いいよ」
私は何をしようかと思ったかと言うと会話をしないといけないと思ったのである。
「こちらこそごめんね、いきなりこんなことになって…ちょっとわかってあげられなかったみたいだね」
私は彼女の身体や髪を撫でながら話を始めた。
つづく。