ウソのプロフィールを書いていた女~その2
そう簡単にはいかないのはよくわかっていた。
既婚者同士の恋愛を望んだとしてもそうそううまくはいかないだろうに、更に私はセフレを望んでいるわけである。
他にステディがいる男などと付き合おうなどという女性はめったにいないことはわかっている。そしてこの頃にはプロフィールに明記はしていなかったものの、メールのやり取りの中で「実は…」と打ち明けていたから、その後音信不通になり、拒否設定をされることが多かったのであった。
もちろん、そこで焦ってはならないことも含んでいたのである。
再登録をかけてから1ヶ月くらいが経過したであろうか?ある日、サイメが着信していることに気づく。
なんとあの女性からなのであった。
毎日のように検索をかけていたからその女性が上位にきていた、つまりは毎日アクセスしていることくらいはわかっていたがスルーしていたのである。
「もし、よろしければお話しませんか?よろしくお願いいたします」
「こちらこそよろしくお願いします。どなたかと出会えましたか?」
こんなやり取りで会話が開始した。
「いえ、まだ誰とも…」
本当か?と思った。
あれだけサイトにアクセスをしていて、1ヶ月以上経っているにも拘わらず、そして魅力的なそのプロフィールにたかるように男性たちからアプローチが続いていることが容易に予想できた。
私は
「そうなんですか?魅力的なプロフィールだから男性からお誘いを受けませんか?」
と聞いてみた。
「あまりお話もしないままに会いたがる人が多くて…中にはお金の話になったりしまして。怖くなってお話を止めてしまうんです」
私は続けて聞いてみた。
「こういうところは初めてですか?」
「はい。貴方は?」
そう彼女は質問してきた。
つづく